ナミビア一人旅の思い出(後編)

こんにちは、ネコ(@orange_8_orange)です。



ナミビア一人旅の前編と中編はこちらから

前編
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中編
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スキミング被害


やられました。完全にやられました。アフリカはナミビアの地でスキミング被害に合ってしまいました。



頭の中は大パニックです。



一体いつの間にスキミングされてしまったのでしょうか?



実はいま現在も真相は分からないままなのです。



ただ、状況などを考えるとある程度は目星がついています。



犯人はおそらくナミブ砂漠へ連れて行ってくれたガイドの男性です。



自分が相当迂闊だったのですが、荷物から離れてしまった時間がありました。そのタイミングを狙って、私のカードをスキミングしたのではないかと思われます。



そして帰りにガイド料を払うお金をおろすために、ATMに連れて行って欲しいことを伝えました。



そのあと少ししてから、ガイドは運転しながら電話を始めました。


この時は全然なにも気にしていなかったのですが、おそらくあの時の電話はATMで突然話かけてきた男性に連絡したのではないかと思います。あのとき電話の内容を理解できる語学力があれば、、、



カードをスキミングしただけではお金はおろせません。暗証番号も必要になります。



なので、ガイドが男性に連絡してATMに先回りさせて、私がお金をおろす時に打ち込む暗証番号を確認したということですね。



そして速攻で1日でおろせる金額であった50万円をおろしてしまったと、、、




正直これは私の推理であって、もしかしたらまったく違う形で50万円を盗まれたのかもしれません。



ですが、お金をおろされたタイミングや当時の状況などを考えるとそれしか思い浮かびません。



とはいえ、そこを考えていても話は進みませんからね。まずはデビットカードを発行してもらった銀行に電話です。



お金が不正におろされたことやその時の状況などを伝えましたが、その時の私の声は震えてしまっていました。相当動揺していのだと思います。



一通り説明したあとは、スキミング被害の補償を受けるためにポリスレポートを貰わなければなりません。



ポリスレポートとは被害の証明書のことで、これが無いと被害に合ったことが証明出来ず、補償もされなくなってしまいます。



そしてポリスレポートは現地の警察に行ってもらいます。




なので宿の人に警察署の場所を教えてもらい、スタコラと警察署に向かいました。





警察署に入れない

道に迷いながらもなんとか警察署にたどり着いた私は、外にいた警官にスキミング被害に合ったことを伝えました。



結果としては、、、追い返されてしまいました(泣)



簡単に言うと「私が英語が出来なさすぎて、警官と会話が成立しなかった為」でした、、、



とにかく相手が何を言っているか分かりません。なので警官に「英語が分かる人を連れてこないとダメ」と言われてしまいました(これは分かりました)。



絶望です。



ナミビアで日本語と英語が使える人を見つけるなんてベリーハードです。



でも、ここで諦めたら50万円の補償も受けられません。



ちなみにこの時点では、銀行からは補償を受けれるかどうかは回答出来ないと言われています。でもポリスレポートを貰えなかったら補償の可能性は0になってしまいます。



もう一度銀行に電話してみたら「日本大使館に頼ってみたらどうですか?」とアドバイスを頂きました。



日本語と英語が出来る人!



すぐさま日本大使館に電話です。ただ、ここナミビアには日本大使館はありません。すぐ下にある南アフリカにしかないのです。


日本大使館に電話して事情を説明したら、大使館の人が「現地の警察署に電話して、対応してもらえるように伝えます」とのお言葉を頂きました。



暗闇に射した光です。もう泣きそうになりました。



電話を終え、ようやくポリスレポートが貰えると急いで警察署に行きました。



そして、、、追い返されてしまいました(泣)




警官には「電話とか知らない」と突っぱねられて、とにかく英語喋れる人を連れてこないと相手に出来ないと言われてしまいます、、、



泣きそうになりながら宿に戻って、唯一すがれる日本大使館に電話しました。



ちなみに、電話はLINE電話を使っていたのでWi-Fiが無いと使えません。なので、電話するためにはWi-Fiがある宿に戻らないとなりませんでした。



そんなこんなで泣きそうになりながら日本大使館に電話したら、警察署には連絡を入れてくれていました。



絶望的なことに、警察の中で連絡が全然まわってないようで、電話のことを知っている人がほとんどいない状況のようです。



それでもポリスレポートを貰わなければなりません。その一心でもう1度警察署に突撃です。



とにかく日本大使館が電話してくれているはずだからと警官に伝えます。それはもう必死に伝えます。なんせそれが私の生命線。必死です。



それでも「電話は知らない。帰りなさい」と追い返されそうになります。



もう無理なのか、、、



そう諦めかけた時に、たまたま通りかかった男性が警官に話しかけました。そして男性と警官の会話が終わると、男性に連れられて警察署の中に入ることが出来ました!



この男性こそ刑事さんだったのです!



奇跡です。ついに警察署に入れたのです。まさか警察署に入るのにこんなに苦労する日が来るなんて想像もしていませんでした。



そして刑事さんに連れられて、取り調べ室みたいな所に入りました。



そこで大使館からの電話の件を伝えると、刑事さんには「それは知らない」と言われてしまいます。



ぎゃー!



実は大使館の人から警察署に入れたら、警察署から大使館に電話して欲しいと言われていました。そうすれば被害内容などを私の変わりに説明してくださるとのこと。あなたが神ですか。



なので、とにかく刑事さんに大使館に電話して欲しいことを伝えました。



そして、、、拒否されてしまいました(泣)



ワイ?ナミビアピーポー!



どうやら電話して欲しいという話も胡散臭いし、なにより南アフリカへの国際電話は電話代が高いから乗り気じゃないよう。



たしかに高いけれども、、、



警察署の電話からならどうですか?と提案したのですが、どうも警察署の電話からはかけられないようでした。何故かはよく分かりませんでしたが。



なので大使館にかけるなら、刑事さん個人のスマホからしからかれられないみたいです。なので乗り気じゃないのです。



とはいえ、大使館にかけてもらわないと言葉が話せない私には被害説明などが出来ませんし、言葉が話せないなら帰そうかという気配が出てきてしまいました。



とにかく必要に大使館に電話をかけて欲しいと伝えます。取り調べ室にあったパソコンから南アフリカの日本大使館のホームページを開いて、ここにかけてとアピールです。



これが奏したのか、ついに刑事さんが電話をかけてくれました。



そして大使館の人と少し話したあと、電話を切ってしまいました。



え、、、電話切っちゃった、、、?もしかして、ゲームオーバー?



と思っていたら、どうやら電話代をかけないように、大使館側から刑事さんに電話するように言っただけでした。



国際電話高いですからね。



少しして大使館から刑事さんのスマホに電話がかかり、そこからは大使館の人が刑事さんに私の被害内容などを伝えてくれました。



ようやく、ようやくポリスレポートが貰える。本当に泣きそうになりました。そして、私が言葉が出来ないばっかりに沢山の人に迷惑をかけてしまったことに反省しました。



無事に刑事さんにポリスレポートを書いてもらい、疑惑のATMまで一緒に行って現場検証(?)をして、宿に送り届けてもらいました。



宿に着いた時はヘロヘロですぐにベッドに倒れこんでしまいました。


こうして、長い長い1日がようやく終わったのでした。




帰国までの長い空白


なんとかポリスレポートを手にすることは出来ました。



ただ、カード被害に合ったので、カードを停止してしまっています。なので私は新たにお金をおろすことは出来ません。



つまり、手持ちのお金が私のすべてです。



しかも、ナミビアの滞在はまた9日ほど残っています。



手持ちのお金を計算したら、ナミビア滞在中の宿代と、空港までのタクシー代は出せそうです。ですがそれで精一杯で、ご飯を食べるお金はほぼありません。もちろん観光なんてもっての他。



なので、1日パン1つを食べて、ひたすら宿にひきこもる生活のスタートです。



せっかくナミビアに来たのに、そのほとんどの時間を宿で過ごすという結果になってしまいました。

 

泣きそうです。



そうこうしているうちに、ようやく帰国の日がやって来ました。



前日に宿の人にタクシーの手配をお願いしていたので、朝宿を出る時にはタクシーが待っててくれました。



そしてこの時のタクシードライバーの人が優しい人で、空港に向かいながら色々と話をしました。私の英語の出来なさも全然気にすることなく、拙い言葉をちゃんと聞いてもらえたのがとても嬉しかったです。



最後の最後で嬉しい気持ちでナミビアをあとに出来たのは、本当に良かったと思います。



こうして私のナミビア一人旅は終わったのでした。



帰国後の話

無事日本に着いた時は泣きそうになりました。



そしてスキミング被害で失った50万円ですが、結果として補償してもらえました。



日本に戻ってたから速攻で銀行に行って手続きをしたのですが、最初は「補償される可能性は低いかも」と言われ絶望していました。



ですが、なんとか半年後くらいに補償してもらえる電話がかかってきて、その時は世界が光輝いて見えましたからね(笑)



助かりました。



しかし、本当に色々な人に迷惑をかけてしまったナミビア旅でした。




まとめ

長い長いナミビア一人旅のお話しは今回でおしまいです。



初の海外一人旅としてはなかなかハードな旅となりましたが、おかげでたくさんの経験が出来ました。



次ナミビアに行った時は、この時の経験を生かして、もっと上手く立ち回れるかと思いますが、まあたぶん行くことは無いと思います(笑)